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皆さんは好きな歌ありますか?
もし好きな歌があったらその好きな歌一番ぐっと来る歌詞を教えてください。
ちなみに僕の場合は、好きな歌詞はいっぱいあるんですがとりあえず一つ言っておきます。僕の好きな歌詞は佐藤裕美さんの「Cause your love~白いメロディ~」って歌の「Cause your love」って歌詞です。この歌詞にはかなり深い世界観があるんですが、この歌の世界観はGAⅡをやったことがある方にしかわからないだろうし、実際GAⅡやってる方でもわからない方が多いと思います。でも、この短編を読んだら大体世界観がわかると思いますので、その短編のリンク下に貼っておきます。
下の短編の執筆者はラグさんという方で、このブログに乗せていいという許可ももらっておりますw
この歌が発売した時はこの歌のCause your loveって歌詞を聞いて世界観を思い浮かべたら何故か涙がでてきてました・・・
今は出なくなりましたが、前はどうして涙が出ていたのか不思議です・・・。
この記事を見てくれた方も、こんな感じで好きな歌詞を教えていただけたら嬉しいです。
コメントお待ちしております。よろしくお願いしますm(__)m
僕の名はカズヤ・シラナミ。
そして僕の彼女はカルーア・マジョラム。
同じ、EDEN軍の独立部隊のルーンエンジェル隊に所属している同僚でもあるんだ。
今の関係に至るまでに、様々な経緯があったけれど、ここでは割愛する。
下手すると、ただの惚気になる可能性が高いし、そうなってしまうと本筋そっちのけで僕は話し続けるだろうから。
…正直に言ってしまえば話したいんだけどね。
誰だって、恋人自慢ぐらいしたいし、それは当然の欲求…と、ごめん。話が逸れたね。
ちゃんと、その時あったことを話そう。
今、僕はルクシオール中を走り回っている、そして自分がとんでもなく無力なのだと痛感していた…。
その理由はまず…ヴェレルを取り逃がしてしまったこと。そのせいで、ゲートは閉ざされてしまった。
そりゃ、僕のせいだなんて傲慢なことは言わない。必死に頑張って、その結果がああなっただけだと、皆分かっている。
だからこそ、悔しいんだけど…。
そして、もう一つ…。今現在、無力さというか、悔しさというか、…情けなさを感じている原因…。
全員諦めかけて、多少絶望的な空気が漂っていたから、ソルダム王から知らされた事実は、一瞬で絶望感を払拭してくれた。
必要な要素が愛だとか、そんな恥ずかしいとか言う僕の羞恥心は端っこに追いやって。
僕の事を「愛しています」とまで言ってくれたカルーアが急に「私、カズヤさんと行きたくないです!!」と言ってブリーフィングルームから出ていってしまった。
そして今・・・その理由を走りながらずっと考えているんだけど…。
カルーアに嫌われるような事をした覚えがまったくないからとても困っている…
「一体どこにいるんだっ!! カルーア!! いたら返事してくれ!!」
僕は叫んでルクシオール中をくまなく探しているんだけど、カルーアは見つからない…。
普段から広い広いと感じてはいたけれど…ここまでルクシオールは広いんだと改めて痛感した。
「くそっ、いったいどこにいるんだ…カルーア!!」
僕はやりきれない気持ちで心が折れそうになる…。
それに…エンジェル隊メンバーに選ばれてから、身体を鍛えるようにはなったけれども元々あまり体力には自信がない。
既に息は上がっていて、足が棒になった錯覚さえ感じる。幾等息を吸っても、喉から肺の辺りの痛みに似た苦しさ、筋肉の軋みは収まろうとしない。
だけどここでくじけていたらミルフィーさんを助け出すどころかゲートを開くこともできない…。
……いや、そんな理由じゃないだろう?
利己的だと言われそうだけれど、僕にとっては世界と同じくらいに大切なことだ。
あてもなく走り回っていたところに、向かいの方からリリィさんが息を切らしながら、僕のほうに駆け寄ってきて言った。
「マジョラム少尉なら、銀河展望公園にいる…」
一体どこで聞きつけたのか分からないけれど、わざわざ探してくれていたらしい。
「ありがとう、リリィさん!!」
簡単にお礼を言って、僕は銀河展望公園に向かった…。
「カルーアっ、カルーア!!」
僕は銀河展望公園を走り回りカルーアを探した…。
公園って、こんなに広かったっけ?
「カズヤ…さん?」
「カルーア!!」
カルーアは公園の芝生の上に座っていた。
ひどく驚いた様子で、僕を見ている。けど、驚いているのは僕も同じだよ…。
「よかった、本当に良かった。カルーアが無事で…」
「カズヤさん…どうして…」
その質問には答えず、息が落ち着いてから逆に尋ねる。
「カルーア…なんで行きたくないって言い出したの?」
一回、区切って。呼吸を落ち着けてから続く言葉を言う。
「…ホッコリーから帰ってきた後、キミは僕のことを愛してるって言ってくれたじゃないか? もちろん僕もカルーアの事大好きだ、どうして…」
「…まずは座ってください」
僕は黙って公園の芝生の上に座った。ずっと走り続けていたから、実はありがたい。
正直に言って、全身の筋肉が千切れるんじゃないかと思ってたくらいだし…。
とりあえず、話を切り出すのを待つことにした。
「…………」
けど、カルーアは口を閉じたままで、ずっと上ばかり向いているだけだった…。
「カルーア…上ばかり見てないで何か言ってよ、僕がどれだけ君の…むぐっ!」
急にカルーアが手で口を塞ぎ僕のほうを向いてこう言った…。
「カズヤさん…、カズヤさんも一緒にホログラムを見てください…」
「んっ!? わっ、わかった…」
急なことだったのであっけにとられたが、僕は上を向いた。
するとホログラムには、無限にあるのではないかというくらいのきらめいた星が一面に映し出されていた…。
今まで気づかなかったが、銀河展望公園には少し冷たい風が吹いて、今まで焦っていたことを忘れるくらい気持ちがよい…。
あまりに気持ちよくて、僕はその芝生の上に寝転がった…。
そして五分後…ようやく」カルーアが重い口を開いた…。
「あの時は逃げ出してしまって、誠に申し訳ありませんでした…」
「なんで逃げ出したの?」
…答えてくれない。だけど、それはどう言ったらいいか分からないって感じで、言いたくないってわけじゃないようだ。
だから、僕はせっつくこともせず、自分から話してくれるのを待つことにした。
どれだけ時間が経ったのか、もう分からなくなった頃、ようやくその理由を告げた。
「怖かったんです…」
怖かった…?
「もし、失敗でもしたら…それは…」
途中で途切れて、最後まで言わなかったけれど。
僕には何が言いたいのか、分かってしまった。
「つまり…失敗したら、実は僕のことを」
「違います!!」
普段のカルーアからは考えられないほどの、強い叫び。
「そうじゃないんです…!!」
…間違いだった。本当に怖かったのは、そっちだったのか。
結局、人という生き物は口先だけで何でも言える。
そう…、思ってもいないことも。
だけど、僕は嘘をつくことはとても苦手で、それはカルーアも同じ。
だから、あの言葉に嘘偽りの無いことはお互いによく知っている。
でも…それが本当に…本当に、偽ることの無い本心なのかと問われた場合、詰まるかもしれない。
もしかしたら、自覚できないほどに暗く深い部分ではカルーアのことをどう思っているのか…分からないから。
…いや、こうして疑うこと事態が…よくないんだろう。
そもそも…僕は僕でしかない。自分を疑ってどうする。自分を信じれない人間が他人を信じきれるわけないだろう?
自分を疑うな、仲間を疑うな、…そして愛しさを覚えた人を疑うな。
その感情が本当に嘘偽り無いのか、断言出来ない?
そんなわけない!!
何を恐れている? 何を迷っている?
最初から…恐れも迷いも不要なものだ。だから今この場でそんな弱いものは捨ててやる!!
「大丈夫だって」
上半身を起こして、精一杯の笑顔で明るく言った。
「必ず成功するよ。失敗したら…その時はソルダム王に責任押し付けよう」
…リリィさんや妖精二人が聞いたら激怒するだろうなぁ…。
「僕は疑ってないからね」
ああ、そうさ。疑うわけがないだろう。
自覚して以来、ずっと弱くなることのない真っ赤な炎みたいな想いは、今だって赤々と燃え上がっている。
「僕は本当にカルーアのこと、あ、あー…」
とはいえ…流石に少し恥ずかしい…。が、こんなことで躓いてどうする!!
このくらい平気で言えなくてこれから先どうする!!
男なら勇気を見せろ、カズヤ・シラナミぃっ!!
「愛してるんだからっ!!」
…怒鳴っただけじゃないか。怒鳴ってどうする。音量上げすぎだ。
どうして普通に言えないかな、僕は…。
「例え何から何まで全部信じられなくなったって、それだけは絶対に信じられる!!」
…もう自分自身で何が言いたいのかサッパリ分かりはしない。
だけど、開いた口からは延々と言葉が溢れ出すばかり。
自分で自分に見苦しさを感じ始めた時だった。
「……ふふっ」
…笑って、くれた?
ああ、見間違いじゃない。ほんの僅かだけど、笑ってる。
「ふふっ…カズヤさんは、本当に優しい方ですね」
そして、何を思ったのか分からないけれど僕の右手を両手で包むように握った。
手袋越しでも、その暖かさと柔らかさが伝わってくる。
「繊細なのに、とても力強い…。そんなカズヤさんだからこそ、愛しています」
ぐっ、ほ、本当によくそんな恥ずかしいセリフさらっと言えるね…。
あ…。だけど…。
まだ…本当に…笑ってくれてない。
どうすればいい? どうしたら、そんな寂しそうな微笑を…消してくれるの?
「だから…たった一つだけ約束してください」
…何を? 何を約束すればいい? そしたら…キミは…本当に笑ってくれるの?
また、沈黙が訪れる。
喉の奥に引っかかって、出てこようとしない言葉を必死に出している。
だから、僕は待つ。本当は、早く聞きたいけれど。
「決して…この事件が終わるまで死なないと。生きて帰ると」
…どうしてそんな当たり前のことを?
死ぬわけないじゃないか。まだ生きてやりたいことがたくさんある。だから生きようって思う。
そりゃ、何が起こるかわからないって言うのは百も承知だ。何が起こって、そして死ぬかもしれないってのも分かっている。
だけど、例え地獄に迷い込んだとしても生きて帰ろうと意思があれば生きて帰れると信じている。
でも、約束することでキミが強くなれるというのなら…。
――笑ってくれると、いうのなら。
「わかった、約束するよ」
言って、やっと気が付いた。
どうにもこうにも、僕は鈍感なんだろうか…。
こんなことにも気が付いてあげられないってのは、少し情けない…。
やっぱり、人と違うってのは辛いことなんだって思う。
…いや、きっと今に至るまでに辛いことが何度もあったんだろうな…。
「…………」
聞き取れないほどに、小さな声で何かを囁いたようだった。
けど、何となく…本当に何となくだけど何て言ったのか、分かった気がする。
カルーアが言っただろう言葉を、僕は心の中で呟いた。
――Precious love
不謹慎な言葉かもしれないけれど…それは世界より大事なもの。
キミがずっと、暗闇の中を手探りで探し続けていたものは…ここにあるから。
どちらともなく、再び漆黒の夜空に目を向ける。何故か、さっきまで見ていた夜空が何故か別ものに感じてしまう。
ただの気のせいでしかないのだろうけれど、きっと抱え込んでいた弱さとか何かが抜け落ちたから。
だから、さっきより一つ一つの星の輝きを眩しく感じるんだと思う。
「…必ず、成功して…全部、丸く収まりますよね」
「必ず、ね」
ぐるっと一周して、話が戻った。
だけど、今度は悲壮感も何も無くて不思議な自信があった。
「きっと」
何気ない、僕の呟き。
「僕らなら、どんな困難だって乗り越えていけるよ」
例えそれが不可能に等しいことであったとしても。
どんなに頑張っても、絶対というものはこの世に幾つかは存在する。でも、それ以外なら何だって打ち砕いてみせるさ。
無茶だと言うなら…奇跡を起こせばいいだけのこと。
強く願えば…曲がることを知らない程に、強く。どれだけ逆境であったとしても、そうすれば必ず乗り越えられる。
「二人なら奇跡なんて…幾等でも起こしてみせるから、ね」
「…ですわね~」
やっといつものように笑ってくれた。
悩んだり困ってる表情も嫌いじゃないけど、やっぱりいつも通りの笑顔のほうが、とても嬉しい。
「行きましょうか~」
「そうだね」
結局、僕は無力な存在なのかもしれないけれど、それは一人でいるから。
一人でなら、ちっぽけでしかないけれど、キミと一緒ならどこまでも行ける。出来ないことが無い気さえする。
だから、まずは目の前の壁から乗り越えよう。
そしたら、きっと……。
まあ、そういったことがあったんだ。とりあえず、この話は一旦終わりかな。
ん? 一旦ってことはまだ続きがあるのかって?
ああ、そうだよ。といっても、直接関係は無いよ。
そうだね…、まあ、最後まで僕の話に付き合ってくれたんだし、このまま自慢話に付き合ってくれたっていいだろう?
え? 嫌だ? まあ、そう言わずに…。カルーア、よろしく。
(誰かの声、急に身体が動かなくなる)
ありがとう。こうやって、他人に恋人自慢って一度でいいからやってみたかったんだ。一杯あるんだよね、話したいこと。
それじゃあ…まずは何のことから話そうか…。
楽しそうに…、本当に、楽しそうに私のことを言い続けるカズヤさん。
その表情に翳りも無く、隠したことも見えない。あれは…心の底からそう思っているから。
それが分かった時…、私は少しだけ、頬が緩みそうになりました。
カズヤさんは、本当に私のことを愛してくれているということに。
そして…私も、あなたのことが…。
この世界の、何よりも愛しいということに…。
あなたに会えて…本当によかった…。
これから先、どれほど後悔することがあったとしても…決してこれだけは、後悔しないでしょう。
私があなたを愛したことも…あなたが、私を愛してくれたことも…。
頑張って、国立入るぞ!!
私立だと倍の学費がかかるしね・・・